― 文書整理ではなく、仕事の流れから考える ―

この講座は何を伝えるものか
ニュースで報じられる自治体の不祥事やトラブル。
「誰が悪いのか」「なぜ防げなかったのか」と問われがちですが、
実は多くの場合、個人の問題ではなく、構造的な問題として繰り返されています。

この講座は、YouTubeで配信中です。

公文書管理を「役所の内部ルール」ではなく、
市民にとっての問題として理解するための講座です。

よく起きるトラブルには「型」がある
自治体で起きている多くの問題は、次のような型に整理できます。

・刑事不祥事
・意思決定が分からない
・文書の紛失・誤廃棄
・廃棄記録がない
・文書が作られていない
・制度が形骸化している

これらは偶然ではなく、同じ構造の中で繰り返し起きています。
精神論だけでは防げない
「気をつけましょう」「意識を高めましょう」

これらは大切ですが、それだけでは問題は防げません。
問題の多くは、人の善意や努力に頼ったやり方そのものにあります。

出発点は「仕事の流れ」
公文書管理というと、「文書の整理」「ファイルの並び替え」を思い浮かべがちです。

しかし、本当の出発点はそこではありません。
仕事が、どんな順番で進み、どこで判断が行われ、どこで記録が生まれるのか。

これを把握することが、公文書管理の出発点です。
(専門的には「業務プロセス分析」と呼ばれます)

記録は、後から作るものではなく、仕事の流れの中で自然に生まれるものだからです。

人の努力ではなく「仕掛け」
必要なのは、人の注意や根性に頼らず、
仕事が正しく回るようにする仕掛け(設計です。

仕掛けとは、判断が行われる場面で記録が残り、
後から確認できるようにすることです。

なぜ、人・時間・予算が必要だったのか
仕掛けを作るには、
まず仕事の流れを整理する時間が必要です。

しかし、この時間はこれまで十分に確保されてきませんでした。
人が関わり、時間を使えば、予算が必要になります。

これは「お金が足りない」という話ではなく、
どこに、どんな目的で予算を使うのかという話です。

市民にできること
市民にできることは、特別な行動ではありません。
「誰が悪いのですか?」ではなく
「この仕事の流れは、どうなっていますか?」
「判断は、記録として残る仕組みになっていますか?」
と、問いの立て方を変えることです。

問いが変わると、行政の動きも変わります。
この講座の一番大切なメッセージ

・公文書は、仕事の結果にすぎません。

だから問うべきは、
書類は整理されていますか?ではなく

仕事の流れは、見えるようになっていますか?
判断は、記録として残る流れになっていますか?

市民にとっての意味
・公文書管理は、
市役所の内部管理の話ではありません。

・説明を受け、確認でき、納得できる。
そのための、民主主義を支えるインフラです。

この講座が目指したこと
行政を責めることではありません。
市民に我慢を求めることでもありません。

構造を理解し、より良い問いを持つ市民を増やすこと。
それが、この講座の目的です。

文書管理や公文書管理について、
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