組織スラックって何?
会社を強くしようと、日々取り組んでいる経営者の方は、ご存知だとは思います。
コトバンク(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)での定義を抜粋しますと、次のようなことを指します。「 一般に「たるみ」とか「ゆるみ」を意味するスラックを組織について用いる場合で,組織の保有する資源の「ゆとり」を意味する。具体的には,内部留保や工程間在庫などがそれに当たるが,情報資源にもスラックがある。たとえば職務権限のクロスオーバーや,類似製品の並行開発などは一見無駄に見えるが,情報の冗長性を圧縮せず,「ゆらぎ」を持ち続けることにより,変革への自己組織化を促す効果がある。組織スラックには,部門間の調整の必要性を削減するだけでなく,イノベーションを促進する効果もある。 」
「組織スラック」という言葉を思い浮かばなかった方も、ああ「あれね」と気づかれたと思います。
文書情報マネジメントから見た「組織スラック」
文書管理規程、業務規程で定められた文書を残して行くということは、必要なことであり、否定はしませんが、それだけを行っていると、「ゆとり」がなくなり、変化へ対応する、イノベーションを生む組織文化からは遠ざかっていくと思いますが、いかがでしょう。
文書情報マネジメントや文書情報管理は手段ですので、その前に、普段の業務や自社のコア技術の発展などついて、考える時間を取り、そこで、これまでやって来た固定観念にとらわれず、仕事の仕方の変革を含めて、残す文書情報、共有する文書情報まで議論できるようにする。これこそ、文書情報マネジメントから見た場合、一番大切な「組織のスラック」ではないかと思いますが。いかがでしょう。
文書情報マネジメントの効果
経営者の中に、文書情報管理の推進のKPIとして、省スペース(紙の削減)、現業務のコスト削減だけを評価される方がいらっしゃることは、残念です。業務を重視しながら文書情報管理を進めることで、直接業務の遂行に割く時間を短縮できます。これにより、組織のスラックとして、考えるゆとり、部門間・担当間でコミュニケーションするゆとりが生み出せるものと考えます。
是非、このような効果も含めて、文書情報マネジメントに取組んで頂ければと思います。
文書戦士
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