どこから手を付けるか
業務の見える化を行う場合、どこから手をつけるか。
皆さん悩まれています。
ひとつの方法として、①業務一覧の作成と②概略業務フローの作成 から進めてはどうでしょうか。①の作成が終了してから、②を行うという形が、整然としてきれいですが、時間的制約がある中では、並行して進めることをお薦めしたいです。
主業務一覧の作成
経営者から見れば、是非とも早急に整備したいのが、「業務一覧」というところです。自社で日々やっている業務なのですから、各業務部門ではわかってって当たり前という感覚ではあると思いますが、属人的に仕事をしていることが多いと細部にまでは中々到達しないということになります。深堀は別として、各部門の主業務の一覧程度であれば、どの会社でも1週間もあれば、集約できるのではないでしょうか。
概略業務フローの作成
次は、各主要業務の主要作業について、その業務の流れを各部門毎ごとに、概略のフローの形に落とし込む作業に入ります。
概略とは言え、正確に記述したいのは、以下のような点です。
①どの部署もしくは社外関係者から、どんな情報をどんな形式でもらって、
②自部門で、どのようなシステムを使って、どのような処理をして、
③どのデーターを証拠として残して、
④どの部署もしくは社外関係者に、情報を引き渡しているか。
社内部署、社外関係者、利用システム、自部門との関係が明確になるように、
ワークフローを記述する際には、それぞれを水泳のレーンのように分け、スイムレーンと呼ばれますが、そこに記述していくことにします。
自部門内でも審査・承認のようなプロセスがある場合は、自部門内のスイムレーンも追加しておきます。
DX推進は、時間との勝負なので、まずは、子細に入らずに業務の流れが掴める程度の精度で留めるのがよいと思います。この程度であれば、その業務責任者であれば、2、3日で書き上げられるものと思います。
現場の問題点や課題の収集
業務手順書を整備することが、目的の場合は、先に、フローの詳細化に入るのですが、DX推進を目的とする場合は、まず、現場から情報収集を先に行うことをお薦めします。
日本の職場の方は、普段からよく業務のことを考えておられます。ですので、概略業務フローを共有しながら議論すると、次のような情報が得らえることが多いです。
・もっとこうすれば効率的な方法がある。確実なあ方法がある。
・指示された方法とはちょっと違うが、こんな風に自分は改善してやっている。
・今の方法だと、こんなひやりハットがあった。危うくミスするところだった。
会社として一気通貫で見通す。
各部門の概略業務フローと現場から集めた「問題点、課題」が、揃ったところで、各部門のから代表者に出てもらい。会社単位で、概略業務フローを作成し、それを一気通貫でみてみましょ。その際、外部の有識者なども交えて、議論してはどうでしょう。
・今ならここはこんなやり方はしないよね。
・現場の問題点は、会社全体でみれば、別の部署のこのやり方を改善した方がよいよね。
・電帳法の改正があるので、業務の効率化の方向は、この方向性であろう。
などなど見えてくることがあるものと思います。
いかがでしょうか。
文書戦士
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